突然ですが、まずは少しだけ以下の質問について考えてみてください。
・あなたは生涯、マイホームを何回建てようとしていますか?
・これから建てるマイホームに何年住もうと思っていますか?
もし、「建てるのは一度きり!」「ずっと、長く住み続けたい」と考えているようでしたら、少し気をつけた方がよいかもしれません。
なぜならば、あなたの一生に添い遂げる住まいは、現在の日本にはほとんど存在していないからです。
「その性能、いつまでもちますか?」
驚かれるかもしれませんが、木造住宅の法定耐用年数は22年と非常に短命です。もちろんすべての木造住宅が22年で住めなくなるわけではありませんが、設備や部材の劣化を考えると、それなりに妥当な数字だといえます。
実際、取り壊される住宅の平均年数は約30年と言われますし、もし壊さないとしても、その家に住み続けようと思えば、かなり大掛かりなリフォームが必要です。それこそ、1000万円単位のお金が、後々かかってくることが、実は初めからわかっているのです。
「そんなはずないでしょ? それに、問題があれば建築会社が対応して直してくれるでしょ」
そんなふうに思われるかもしれませんが、残念ながら、それも現実とは異なります。
なぜかというと、多くの設備や建材の保証期間はたったの10年間。裏を返せば、「10年保てばよい素材」しか、そもそも市場に出回っていないということなのです。日本の工業製品に関する規格や測定法などを定める「JIS規格」においても、ほとんどの材料が出荷時の性能しか評価していません。その性能が「いつまで持続するか」は、ここ日本において、ほとんど評価がなされていないのが現状です。
いかがでしょう。賢いあなたならご理解いただけたかもしれません。よくよく考えるとこれは、住まい手にとってずいぶんリスクが高い話だと思いませんか?
せっかく建てた高断熱・高気密の省エネ住宅も、断熱材などの部材が劣化してしまえば、その性能は格段に落ちるでしょう。
強固な構造躯体でも、構造材が傷んでしまえば、耐震性能も低下し、家族のいのちを守れず倒壊してしまう可能性があります。
また、永遠に防水できる素材はこの世に存在していないので、多くの家の屋根やベランダは、20〜30年で雨漏りするでしょう。事実、年数を経てそうなっている家がいかに多いことか。メーカー独自に30年間保証する商品などはあるものの、非常に高価なので、なかなか普及していません。
いずれにしても、あなたの生涯を支えるべき住宅は、今のところ、たった10年の保証しかなく、その期間を過ぎてからの不具合は、誰も保証してくれません。よくある大手ハウスメーカーの「数十年保証」というのは、きちんと紐解くと「十年毎の定期的なメンテナンス(200〜300万円)をすれば保証する」という条件付きのもので、長きに渡りお施主さまから費用を吸い上げるための囲い込み商法です。
それだけのお金をかければ雨漏りやその他の性能を担保するけれど、逆に言うと、そうやってお金をかけない限り、ひとつの家に長く住むのは難しいということなのです。
家づくりの「押さえるべきルール」
はっきり言ってしまうと、お施主さまが求めた性能や機能や意匠を保ち続けることができる住まいは、この世の中には、まだ存在していません。
家は、建った瞬間から劣化が始まります。これは、物質である限りは避けようのないことです。断熱、気密、防水、耐震…。さまざまな性能がありますが、それらの性能を生み出しているのはそれぞれの部位を構成する建材で、それらの建材は、程度の差こそあれ、避けようなく劣化していくのです。それゆえに、すべての住宅性能は、新築時から確実に漸減していくものです。
つまり、だからこそ、
・変えられないところは耐久性が高いものを使う
・劣化しやすい箇所は、状態を点検しやすく、交換できるようにする
こういった、見た目には分かりづらい細部で、徹底的に工夫をする必要があるのです。
私たち足立建築にとって、耐災害性能や省エネ性能を高いレベルで実現するのは当たり前のこと。その上で、これらの性能を極力持続できるよう、設計や部材の選定において最大限の配慮をしています。
また、それに加えて、住まうご家族だけではなく、周辺環境にも配慮したデザインや、資産価値を担保して将来的に地域で循環するための工夫、災害時にも住まい手を守り、地域住民の拠り所となれるレジリエンス性能など、地域や社会を見据えた家づくりをしています。
「なんでそこまでするんですか?」と、これはよく、私たちが同業者から言われる言葉です。答えは簡単で、「お客さまと共に歩み続けるため」です。10年しか保たない家づくりから脱却し、長期的に持続可能な仕組みを作ることを私たちは目指していますし、足立建築はそれを実現できるSustainable Architect Builder(持続可能な設計工務店)だと自負しています。
この先は人生100年の時代。お客さまの一生に責任を持つためには、家そのものが、当然その住人より長生きするものでなくてはいけません。一般的に寿命20〜30年と言われる短命な日本の住宅を否定し、本当の意味で、お施主さまが安心できる住まいを提供します。そうしてお渡しした長寿命な住まいは、きちんと住み継がれ、長くその地で愛される「地域循環型住宅」として、地域社会にも役立つものになっていくはずですし、そのような住まいが、今後の地域社会には必要だと考えます。
人生の大半を過ごすマイホーム。俯瞰してみれば、悲喜こもごも、きっといろんなことがあるのだと思います。けれど最後に「この家があってよかったなあ。家族みんなで、幸せになれた」。こんなふうに思っていただきたいと、私たちは心から願っています。
あなたの一生に連れ添う「あだちの家」を、どうぞよろしくお願いいたします。
「あだちの家」の3つの特徴
「あだちの家」には、そのサステナビリティ(持続可能性)に連なる3つの特徴があります。どれも、現代の家づくりに必要不可欠な要素となっておりますので、ぜひ次ページからの特徴紹介もご覧ください。